京都の伝統家屋「京町家」は、地震などへの防災的な不安要素が大きい場合が多く、また、居住快適性も現代の気候や暮らしにそぐわなくなっていることが多くあります。
季楽庵は、京町家の防災的不安や快適でない点を、現代の建築技術で改築・改善したうえで、宿としてお客様にご提供しております。
京町家の伝統的な雰囲気を残しつつ安全性や快適性を高めた宿が、季楽庵です。
●季楽庵京都駅南/京町家の改築工事例
元の京町家を骨組みの状態にまで解体してから、耐震補強や断熱工事を行います。既存の柱は、地面の上に石を敷いて乗せたただけの簡単な造り。その柱を傷めないように補強します。
まず、基礎・土台を補強します。地面から上がる湿気を防ぐための防水シートを貼り、その上に鉄筋をメッシュに敷き詰め、コンクリートを流し補強します。
新しく丈夫な基礎が敷かれた状態
土台を立ち上げ、強度に問題がある古い柱は、強度確保のために新しい柱と取り替えます。建物全体の強度面で問題がある個所には、新しく柱や筋交い・耐力壁などを設置し、耐震強度や耐久性を高めます。
元の状態の柱と梁
1階の古い柱を新しい柱と入れ替え、梁と柱を金具で接合。梁にも補強を加えた上で2階の床を張った状態です。
壁は、発泡ウレタン吹き付けによる断熱・防音を施しています。
1階 階段部分の造作工事
屋根工事。遮熱性も備えた透湿防水シートを貼った上に通気層を作って、夏季の室内への熱の侵入を大幅にカット。快適性を高めています。
昔の屋根は、瓦を安定する為に土を入れていたため屋根が重く、耐震性に問題がありました。当件の改築工事では全ての土を取り去り耐震面の弱点を小さくした上で、和瓦を載せます。